本研究では, 企業のコーポレートアクションと資産価格変動の関連性について実証分析およびコンピュータシミュレーションを通じ分析を行った。実証分析においては, 主要なコーポレートアクションの一つである利益還元政策に焦点を当てた分析を行った。具体的には, 東京証券取引所に上場する企業を対象とし, 利益還元政策公表時の資産価格について分析を実施した。分析の結果, 価値移転の可能性を示す結果が得られた。本研究では, 更に, 決算情報に焦点を当てた分析, 市場において入手可能な情報に焦点を当てた分析, コンピュータシミュレーションにより複数のステークホルダーを対象とした分析を実施し, 分析結果についてとりまとめを行った。
This study analyzes the influence of corporate actions on asset pricing. In the analyses, I focus on Japanese companies listed in Tokyo Stock Exchange. To address this problem, this research employed empirical analyses. As a result of analyses, it is confirmed that conflicts of interest among stakeholders could exist in the markets. This study also analyzes the relationship between heterogeneous stakeholders and asset pricing through both empirical analyses and computational simulations.

研究種目 : 基盤研究(B)(一般)
研究期間 : 2011～2015
課題番号 : 23310106
研究分野 : ファイナンス