本研究の対象領域とゴールは、オーケストラ・マネジメントと日本のオーケストラ史であるが、その一部として、2018年度は法政大学大原社会問題研究所に所蔵されている日本フィルハーモニー交響楽団労働争議関係資料の調査を行った。1972年から1984年まで日本フィルと文化放送/フジテレビとの間で労働争議がおこっており、和解後の1988年に関係資料が大原社会問題研究所に寄贈された。所蔵資料には、文献資料（裁判関係、労組関係他）、図像資料、音声資料等が含まれる。研究所に資料が寄贈されて以来誰も開封することがなかった約半分の資料を主として調査し、概要を把握して、その情報を研究所と共有した。資料の分量の多さのため、2018年度に行ったのは概要調査の一部の位置付けであり、資料の整理・登録は未着手であって、今後も継続して作業をする予定である。
The goal of this project is the study of orchestra management and the history of orchestras in Japan. As part of the study, the research in 2018/19 fiscal year focused on the documents about the labor dispute between the Japan Philharmonic Orchestra and the Fuji Television Network/the Nippon Cultural Broadcasting. The labor dispute started in 1972 and was settled in 1984. After the settlement, the documents were sent to the Ohara Institute for Social Research, Hosei University in 1988. The first step of the research is to grasp the overview of the documents. This project is still ongoing, and the research will be continued after 2019.