1907年のインペリアル・コレッジの設立を導いたロイヤル科学コレッジその他に関する特別委員会の報告書と証言録に基づいて，20世紀初頭におけるイギリス科学・技術教育の状況について概観する。その後，とくに鉱山業者や鉱業関係者の証言から，当時のイギリス鉱業教育が抱えていた諸問題を考え，創出されようとした制度がイギリス帝国に広がる鉱業の経営資源を高等技術教育に結びつけようとする合理的なものであったことを確認する。しかし同時に，技術教育についての根本的な社会的価値体系の問題が議論の過程に垣間見られたことにも言及する。
The various aspects of technical education, especially mining education, are examined mainly based on the reports of the Departmental Committee on the Royal College of Science, etc.
1904-6 which lead to the establishment of the Imperial College of Science and Technology.
Particularly the evidence given by mining entrepreneurs and engineers before the committee is considered to find the fundamental problems which lay behind the scene.

論文