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2018000005-20180065  
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本文公開日
 
タイトル
タイトル 「レシ」の語りにおける喪失と回復の表現技法について  
カナ 「レシ」ノ カタリ ニ オケル ソウシツ ト カイフク ノ ヒョウゲン ギホウ ニ ツイテ  
ローマ字 "Reshi" no katari ni okeru sōshitsu to kaifuku no hyōgen gihō ni tsuite  
別タイトル
名前 Loss and resilience in narratives  
カナ  
ローマ字  
著者
名前 國枝, 孝弘  
カナ クニエダ, タカヒロ  
ローマ字 Kunieda, Takahiro  
所属 慶應義塾大学総合政策学部教授  
所属(翻訳)  
役割 Research team head  
外部リンク  
 
出版地
 
出版者
名前 慶應義塾大学  
カナ ケイオウ ギジュク ダイガク  
ローマ字 Keiō gijuku daigaku  
日付
出版年(from:yyyy) 2020  
出版年(to:yyyy)  
作成日(yyyy-mm-dd)  
更新日(yyyy-mm-dd)  
記録日(yyyy-mm-dd)  
形態
1 pdf  
上位タイトル
名前 学事振興資金研究成果実績報告書  
翻訳  
 
 
2018  
 
開始ページ  
終了ページ  
ISSN
 
ISBN
 
DOI
URI
JaLCDOI
NII論文ID
 
医中誌ID
 
その他ID
 
博士論文情報
学位授与番号  
学位授与年月日  
学位名  
学位授与機関  
抄録
本研究ではレシという言説形式をまず、小説と物語の構造化の差異という点でとらえた。物語が小説と異なる点は書くことに終わりが打てないことだ。小説はどこかで終わりをむかえる。小説はどれほど最小限であったとしても構成化という作業から免れることはできない。そうでなければ書かれたものは、断片の羅列にすぎなく、そこに作品というまとまりは生まれることはない。
レシの場合に、語りに終わりがないのは、語ったことで人生が終わらず、語りが続いていく可能性を持っているからである。小説は結末を構造として備えている。だが、私たちの書く物語には終わりがない。物語とは世界への私たちのまなざしであり、私たちの内面への反省の表現である以上、世界と私の関係の変容によって常に紡ぎ続けられるものだからだ。端的にいえば物語とは私たちの人生のことである(=物語的自己同一性)。人生の物語は時間の推移とともに新たに編み直され、意味を変容させながら続いていく。小説がどれほど実人生に基づいて作られていようとも、そこには「仮構」があり、その構造の中では時間は無時間構造となる。
さらに「物語は出来事をただ語りによって再現してみせることによって、その出来事をあれこれの説明から解き放ってやる。出来事の連関が歴史学や長編小説のように必然性をもって提示されることがないために、事柄を解釈する大幅な自由が聴き手に与えられることにある。」すなわち、この意味では小説は「筋書き」があり、その自然な展開に私たちは引き込まれる。対して、物語にそのような必然性は不要である。だからこそそこに解釈の自由が生まれてくる。
構造がないからといって、記録や日記とは異なる。記録や日記の断片に対して、その書かれてあることにあらためて意味づけをすることが物語=レシである。
In this study, we took up the discourse form of «récit» in terms of the difference in the structuring of the novel and the narrative. What makes the story different from the novel is that it never ends in writing. No matter how small a novel can be, it can not escape the work of structuring.
In the case of «récit», the reason why the narrative is never ending is that life does not end with what we talked about and there is a possibility that narrative will continue. The novel has the ending as a structure. But the story we have written is endless. The story of life is redesigned with the passage of time, and continues as it changes meaning.
 
目次

 
キーワード
 
NDC
 
注記

 
言語
日本語  

英語  
資源タイプ
text  
ジャンル
Research Paper  
著者版フラグ
publisher  
関連DOI
アクセス条件

 
最終更新日
Oct 24, 2022 13:35:38  
作成日
Oct 24, 2022 13:35:38  
所有者
mediacenter
 
更新履歴
Oct 24, 2022    インデックス を変更
 
インデックス
/ Public / 塾内助成報告書 / 学事振興資金研究成果実績報告書 / 2018年度
 
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