慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)KeiO Associated Repository of Academic resources

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2022000012-20220011  
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本文公開日
 
タイトル
タイトル 脳が大きくなるメカニズムの解明  
カナ ノウ ガ オオキクナル メカニズム ノ カイメイ  
ローマ字 Nō ga ōkikunaru mekanizumu no kaimei  
別タイトル
名前 Mechanisms of brain enlargement  
カナ  
ローマ字  
著者
名前 仲嶋, 一範  
カナ ナカジマ, カズノリ  
ローマ字 Nakajima, Kazunori  
所属 慶應義塾大学医学部基礎教室教授  
所属(翻訳)  
役割 Research team head  
外部リンク  
 
出版地
 
出版者
名前 慶應義塾大学  
カナ ケイオウ ギジュク ダイガク  
ローマ字 Keiō gijuku daigaku  
日付
出版年(from:yyyy) 2023  
出版年(to:yyyy)  
作成日(yyyy-mm-dd)  
更新日(yyyy-mm-dd)  
記録日(yyyy-mm-dd)  
形態
1 pdf  
上位タイトル
名前 学事振興資金研究成果実績報告書  
翻訳  
 
 
2022  
 
開始ページ  
終了ページ  
ISSN
 
ISBN
 
DOI
URI
JaLCDOI
NII論文ID
 
医中誌ID
 
その他ID
 
博士論文情報
学位授与番号  
学位授与年月日  
学位名  
学位授与機関  
抄録
ヒト進化の過程において、脳は著しく拡大し、高度な知性を獲得するに至った。これはヒト脳の発生過程において、脳室帯だけでなく、脳室下帯にも特殊な神経幹細胞が存在し、膨大な量の神経細胞が産み出されるようになったためと説明されている。一方、我々はマウスにおいても脳室下帯神経幹細胞が見られ、脳の外側部では内側よりも多く存在することを見出した。両者の遺伝子発現比較から、我々は脳室下帯神経幹細胞の産生を正に制御するJA1を同定した。霊長類胎児脳ではJA1はマウスよりも強く広範囲に発現する。またゲノムから単離されたJA1転写調節領域では、ヒトの方がマウスよりも高い転写活性を示す。以上のことから、この転写活性の違いがヒト脳の巨大化の一要因として考えられた。本研究課題では、このJA1転写調節領域の種間の違いの情報学的解析と、その活性の違いを生じる分子生物学的根拠、さらに脳発生への影響について解析する。本年度は、ヒトとマウスのゲノム配列を、共通祖先種の配列と比較して進化傾向を探った。その結果、ヒトではCpGが増加、マウスでは減少していることが示された。転写調節領域におけるCpGの増加はCpGアイランドの強化につながり、ヒトではより多くの転写因子が結合しやすい方向に進化していると考えられる。この領域において、ヒト配列にのみ見られる転写因子モチーフを情報学的に検索し、特定の候補転写因子を同定した。この遺伝子のハプロ不全は小頭症を発症するため、そのJA1遺伝子との関連が注目される。そこでさらに、この候補転写因子に対するノックダウンベクターを作成し、ヒトiPS細胞に導入して神経幹細胞へ分化誘導した上で、JA1遺伝子の発現強度を検討した。候補転写因子遺伝子のノックダウン効率はクローンによって異なっていたが、効率の高いクローンはJA1遺伝子の発現もより低下していることが確認された。以上の結果により、候補転写因子はJA1遺伝子の発現を正に制御する可能性が考えられた。
During the course of human evolution, the brain has remarkably expanded and acquired a high level of intelligence. This is explained by the existence of specialized neural stem/progenitor cells in the subventricular zone as well as in the ventricular zone during human brain development, which would lead to the production of an enormous amount of neurons. On the other hand, we found that the subventricular zone neural stem cells also exist in mice, and that they are more abundant in the lateral part of the cerebral cortex than in the dorsomedial part. By comparing gene expression between the two parts, we identified JA1 as a positive regulator of subventricular zone neural stem/progenitor cell production. JA1 is more strongly and extensively expressed in the fetal primate brain than in the mouse. In addition, the human JA1 transcriptional regulatory region isolated from the genome shows higher transcriptional activity than that of mouse. These findings suggest that this difference in transcriptional activity may be one of the reasons for the giant size of the human brain. We then compared the genome sequences of human and mouse with those of their common ancestor species to explore evolutionary trends. The results showed that CpGs are increased in humans and decreased in mice. The increase in CpGs in the transcriptional regulatory region may lead to the enhancement of CpG islands. In this region, an informatics search for transcription factor motifs found only in human sequences led to the identification of a certain transcription factor. Since haploinsufficiency of this gene causes microcephaly, its association with the JA1 gene is of interest.
 
目次

 
キーワード
 
NDC
 
注記

 
言語
日本語  

英語  
資源タイプ
text  
ジャンル
Research Paper  
著者版フラグ
publisher  
関連DOI
アクセス条件

 
最終更新日
Jul 01, 2024 14:26:21  
作成日
Jul 01, 2024 14:26:21  
所有者
mediacenter
 
更新履歴
Jul 1, 2024    インデックス を変更
 
インデックス
/ Public / 塾内助成報告書 / 学事振興資金研究成果実績報告書 / 2022年度
 
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