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KO92001004-00000022-0047  
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本文公開日
 
タイトル
タイトル がん細胞の生存維持に関わる代謝ストレス応答の役割  
カナ ガンサイボウ ノ セイゾン イジ ニ カカワル タイシャ ストレス オウトウ ノ ヤクワリ  
ローマ字 Gansaibo no seizon iji ni kakawaru taisha sutoresu oto no yakuwari  
別タイトル
名前 Role of metabolic stress response in tumor cell survival and maintenance  
カナ  
ローマ字  
著者
名前 土岐, 珠未  
カナ トキ, タマミ  
ローマ字 Toki, Tamami  
所属 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科修士課程2年  
所属(翻訳)  
役割  
外部リンク  
 
出版地
藤沢  
出版者
名前 慶應義塾大学湘南藤沢学会  
カナ ケイオウ ギジュク ダイガク ショウナン フジサワ ガッカイ  
ローマ字 Keio gijuku daigaku Shonan Fujisawa gakkai  
日付
出版年(from:yyyy) 2015  
出版年(to:yyyy)  
作成日(yyyy-mm-dd)  
更新日(yyyy-mm-dd)  
記録日(yyyy-mm-dd)  
形態
 
上位タイトル
名前 生命と情報  
翻訳  
 
22  
2015  
 
開始ページ 47  
終了ページ 56  
ISSN
 
ISBN
9784877622848  
DOI
URI
JaLCDOI
NII論文ID
 
医中誌ID
 
その他ID
SFC-RM2015-002  

請求記号:  
博士論文情報
学位授与番号  
学位授与年月日  
学位名  
学位授与機関  
抄録
固形がんでは, 血管形成不全のため, 正常な組織にはみられない低酸素・栄養飢餓状態などのストレス環境が存在する。そのストレス環境下での生存を可能にするため, がん細胞は, ストレスに対する適応応答を誘導することが知られている。本研究では, ストレス環境下でのがん細胞の生存及び維持において, 小胞体ストレス応答 (UPR, unfolded protein response)がどのように関与しているかについて検討を行った。第一に, がん細胞集団の維持に中心的な役割を果たす, がん幹細胞におけるUPRの役割について明らかにすることを目的とし, 第二に, 細胞内代謝産物及び遺伝子発現の網羅的解析を行い, UPR誘導・非誘導時の細胞内プロファイルを明らかにすることを目的とし, 研究を行った。
まず, がん幹細胞におけるUPRの役割については, 大腸がん細胞HT29細胞株のストレス負荷下における, がん幹細胞マーカー分子の発現を観察することにより評価を行った。その結果, マーカー分子の一つであるLGR5は, UPRを誘導するストレス環境下において, 顕著に発現量が減少することが明らかになった。また, 小胞体膜上に存在するUPRのセンサータンパク質の一つであるPERK経路の活性化阻害により, LGR5の発現減少が回復する事実を見出した。このことから, PERKを介したUPRの誘導により, がん幹細胞マーカー分子であるLGR5の発現が制御されることが明らかになった。
次に, グルコース飢餓環境下でUPRを誘導しないことが知られている, ミトコンドリアDNA(mtDNA)欠損がん細胞(ρ0細胞)を用いて, UPR誘導時・非誘導時の細胞応答性について検討した。具体的には, mtDNAの有無によるグルコース飢餓下での応答性の違いを, 遺伝子発現及び代謝産物の網羅的解析により, 比較した。その結果, mtDNAを有するHT29細胞の親株は, 18時間のグルコース飢餓により, 既知のUPR関連遺伝子群の変動を示したが, ρ0細胞ではその変動を認めなかった。そこで, UPR活性化以前の細胞変化を明らかにするため, 飢餓ストレス6時間後の細胞内代謝物を観察したところ, ρ0細胞では, 解糖系の活性低下とともに, 細胞内のピルビン酸及び, アスパラギン酸・アラニンなどの必須アミノ酸の量が顕著に低下することが分かった。一方で, 親株では, 同様にピルビン酸は低下するが, それらのアミノ酸は増加することが分かった。これらのことから, UPRの誘導には, グルコース飢餓下におけるピルビン酸や各種アミノ酸の変動が関与する可能性が考えられた。
以上の結果から, UPRの腫瘍増殖維持に対する役割の理解が深まり, UPRを制御する新規抗がん剤の開発に貢献できる可能性が期待された。
 
目次

 
キーワード
1. がん細胞  

2. 小胞体ストレス応答  

3. 幹細胞マーカー分子  

4. ミトコンドリアDNA欠損細胞  

5. がん代謝  
NDC
 
注記
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス先端生命科学研究会 2015年度学生論文集
修士論文ダイジェスト
 
言語
日本語  
資源タイプ
text  
ジャンル
Technical Report  
著者版フラグ
publisher  
関連DOI
アクセス条件

 
最終更新日
Jul 18, 2017 09:14:47  
作成日
Jul 18, 2017 09:14:47  
所有者
mediacenter
 
更新履歴
 
インデックス
/ Public / 湘南藤沢 / 生命と情報 / Vol.22 (2015)
 
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