現在, ファッション情報の獲得手段として, 年齢, 性別, 趣味などによって細かく分類されているファッション雑誌は人気が高いものとなっており, 注目を浴びている. 読者が雑誌を購買する目的として, ファッション情報を知ることだけではなく, 生活行動への参考や適用もあることを指摘されている[1][2]. しかし, 人によって生活スタイルが異なるため, 同じ雑誌に載っている情報が全て使えるとは限らない. そこで, 本研究ではユーザと雑誌のモデルの顔画像の置換により雑誌をパーソライズすることで, ユーザが雑誌に載っている服を着ているようなイメージを提供することが可能なMyMagazineを提案する.
MyMagazineは, コンピュータ上でのアプリケーションで, OpenCVを利用して実装を行った. 雑誌のようにページをめくる機能以外にも, あらかじめ用意したユーザーの顔写真と雑誌に載っているモデルの顔を検出し, 顔を入れ替えることで, ユーザーが雑誌に載っている服を着ているようなイメージを提供する. またユーザーの顔写真のマスク写真も用意することで, 顔の入れ替え機能はユーザーの髪つきイメージと髪なし（顔の部分だけ）イメージを表示することが可能である. 最後に, MyMagazineの有効性はユーザによる評価実験を通して, 検証を行った.

修士学位論文. 2010年度メディアデザイン学 第89号