マクロ経済学では,マネタリスト,現代古典派,新ケインズ派の間で,各種の中立性に関する議論が,理論モデル及び実証分析を通じて行われてきた。理論的及び実証的な蓄積を持つマクロの中立性について,最近の時系列分析の成果-単位根検定,共和分分析-などを使い,長期的な中立性について,日本のデータを使った結果を示す。オイル・ショック前後で貨幣の中立性に関する効果が,長期的にも短期的にも違っていた。オイル・ショックの前では長期的な貨幣の中立性が保持されていたが,後半ではその結論がミックスしている。また,短期的な効果につい
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