ここでは,政府は社会保障の財政方式として普通税と目的税のいずれを望み,その望みを実現するためにいかなる政治戦略をとるのかを,政府の意思決定モデルを構築することにより考えてみる。具体的には,国民から人気のある商品を「社会保障」とみたて,不人気な商品を社会保障以外の「他政府サービス」とみたててみる。そして,政府は,これら両方の商品を販売しているのであるが,政府自身は,「社会保障」よりも「他政府サービス」の方をより多く販売したいと思っているとする。さらに,政府は,キャンペーンを行い,国民の選好に影響を与える権力
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