本研究は、会社法における株式制度を総合的に検討し、この領域における基礎理論の、現在の到達点を示そうとするものである。2017年度から、3か年度にわたる共同研究である。山本爲三郎教授（分担者）のコーディネートの下、高田晴仁教授（分担者）が「種類株式と属人的定め」を、柳明昌教授（分担者）が「「公正な価格」の判断枠組みとマーケット・チェックの意義・射程──オークション理論を手掛かりとして」を、久保田安彦教授（分担者）が「資本充実規制の再検討」を、杉田貴洋（研究代表者）が「自己株式取得規制緩和の意義」を、それぞれ担当したほか、島田志帆立命館大学教授にも共同研究に参加をお願いし、「株式の譲渡と株主名簿制度」を担当いただいた。研究成果を、商事法務2207号（2019年8月）に発表するとともに、2019年10月5日、立教大学で開催された日本私法学会・シンポジウムにて報告した。同日は、加藤貴仁東京大学教授、白井正和京都大学教授をコメンテーターとして迎え、論評いただいた。シンポジウムの質疑は、日本私法学会学会誌・私法82号に掲載の予定である。
The purpose of this research is to examine the contemporary significance of the basic legal principles of laws concerning stocks. We will examine multifaceted and specific issues in relation to various aspects of stocks including stock details, stock transfer, stock valuation, treasury stocks and capital. In this way, we hope to reformulate corporate legal theory. This is a collaborative research for three years from 2017. We each published papers of our our research results. We also held a symposium to report them at Japan Association of Private Law.