交際費等を損金不算入とする制度は, 1954年租税特別措置法に新設された特別措置である。当初, 資本蓄積及び冗費節約等の政策目的のために創設され, 本来は, 適用期限が設けられている特別措置であるが, 導入後60年超の長期間にわたり延長されてきている。かつて大法人が巨額の交際費等を支出していた時代に, それが社会問題化し, 交際費等課税制度が支持されてきた。1982年, 大法人が支出する交際費等は全額損金不算入となったが, 交際費等のすべてについて損金性がないのではなく, なかには事業関連性のある支出もあるなか, 一律損金不算入とすることが妥当か否か議論の余地があるところである。そして, 景気後退により法人の経費削減が交際費等にも及ぶようになり, 本来の趣旨である冗費節約が該当しない状況となってきた。そのようななか, 2014年, 景気回復, 市場でのマネー循環を目的として, 大法人が支出した飲食費について50%を損金算入とする等の改正が行われた。当該改正を契機として, 交際費等課税制度について検討を行った。
改正後であっても, 交際費等課税制度には課題も多く, 更なる改正も検討されるべきである。
The system of the exclusion of entertainment expenses from deduction for taxable income is the special measures which was established in the Act on Special Measures Concerning Taxation 1954. At first, it was regulated for the capital accumulation and the policy purpose of the unnecessary expense saving and originally an application deadline was provided special measures. However, it is extended for the period of another 60 years after its introduction. The corporate cost reduction came to reach entertainment expenses, by the recession and the unnecessary expense saving which is an original tendency became the situation which doesn't adapt to the purpose. Even if it is after revision, there are many issues in this taxation systems of the entertainment expenses and further revision should be reviewed.
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