慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)KeiO Associated Repository of Academic resources

慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)

ホーム  »»  アイテム一覧  »»  アイテム詳細

アイテム詳細

アイテムタイプ Article
ID
AN00234698-20170800-0059  
プレビュー
画像
thumbnail  
キャプション  
本文
AN00234698-20170800-0059.pdf
Type :application/pdf Download
Size :1.2 MB
Last updated :Aug 27, 2018
Downloads : 2125

Total downloads since Aug 27, 2018 : 2125
 
本文公開日
 
タイトル
タイトル 奨学金受給が高等教育機関卒業後の就業・所得に与える影響  
カナ ショウガクキン ジュキュウ ガ コウトウ キョウイク キカン ソツギョウゴ ノ シュウギョウ・ショトク ニ アタエル エイキョウ  
ローマ字 Shogakukin jukyu ga koto kyoiku kikan sotsugyogo no shugyo shotoku ni ataeru eikyo  
別タイトル
名前 The influence of receiving scholarship loans on employment and income after higher education  
カナ  
ローマ字  
著者
名前 樋口, 美雄  
カナ ヒグチ, ヨシオ  
ローマ字 Higuchi, Yoshio  
所属 慶應義塾大学商学部  
所属(翻訳)  
役割  
外部リンク  

名前 萩原, 里紗  
カナ ハギワラ, リサ  
ローマ字 Hagiwara, Risa  
所属 明海大学  
所属(翻訳)  
役割  
外部リンク  

名前 野崎, 華世  
カナ ノザキ, カヨ  
ローマ字 Nozaki, Kayo  
所属 高知大学  
所属(翻訳)  
役割  
外部リンク  
 
出版地
東京  
出版者
名前 慶應義塾大学出版会  
カナ ケイオウ ギジュク ダイガク シュッパンカイ  
ローマ字 Keio gijuku daigaku shuppankai  
日付
出版年(from:yyyy) 2017  
出版年(to:yyyy)  
作成日(yyyy-mm-dd)  
更新日(yyyy-mm-dd)  
記録日(yyyy-mm-dd)  
形態
 
上位タイトル
名前 三田商学研究  
翻訳 Mita business review  
60  
3  
2017  
8  
開始ページ 59  
終了ページ 86  
ISSN
0544571X  
ISBN
 
DOI
URI
JaLCDOI
NII論文ID
 
医中誌ID
 
その他ID
 
博士論文情報
学位授与番号  
学位授与年月日  
学位名  
学位授与機関  
抄録
本稿では, 慶應義塾大学パネルデータ設計・解析センターが実施している「日本家計パネル調査(JHPS/KHPS)」を使って, 奨学金制度が持つ経済的意義について検証する。ここではどのような人が日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金を受給してきたかを履歴データに基づき検証し, さらに受給した結果, 受給せずに高校を卒業し大学など高等教育機関(以下, 大学)に進学しなかった者, 受給せずに大学に進学した者と, 学校卒業後どのような経済的違いが発生しているかについて, パネルデータを用いて検証する。その際, 進学者のうち, 卒業者のみならず退学者も含め, 奨学金受給者のその後の就業状態・雇用形態・就職先における年収等を追うことにより, 性や年齢, 学歴が同じであっても, 給与所得にどのような違いが生じているかを検討し, 奨学金受給による生涯にわたる返済額と期待生涯所得増加額について比較し, 奨学金受給の私的利益について検討することにする。これにより, 現行の貸与型奨学金制度が, 教育を通じた親から子どもへの所得の負の連鎖を緩和する効果を持っているかについて実証分析する。
分析の結果, (1)親の学歴, 特に母親の学歴の低い子どもほど, 大学進学者に占める奨学金受給者割合が高いこと, (2)高卒者と比べて, 奨学金を受給して大学に進学し卒業した者は非正規雇用になりにくいこと, (3)同じ大卒者であっても奨学金受給者のほうが無業者(失業者や休業者, 専業主婦を含む)になる確率や非正規雇用になる確率は低いこと, (4)反対に, 大学中退者は高卒者と比べても無業者や非正規雇用になりやすいことが確認された。年収に関しては, (5)他の条件が同じであっても, 高卒者と比べて大卒者は年収が高く, (6)一方で大学中退者は, 高卒者と比べて年収が低く, (7)さらには同じ大卒者であっても, 奨学金受給者のほうが年収は有意に高いことが確認された。(8)時間当たり賃金に関しては, 高卒者と比べた場合, 大卒者は時間当たり賃金が高いこと, (9)そして奨学金を受給していた大卒者のほうが非受給大卒者より時間当たり賃金が高いことが検証された。さらに, 日本学生支援機構の奨学金の拡充や基準の緩和, 労働需要構造の変化の影響を検証するため, (10)年齢階層ごとに奨学金受給者と非受給者との間の雇用形態や賃金等の差を検証した結果, 20代から50代にかけては若い年齢層において差が拡大していることが確認された。(11)期待生涯所得と返済額を比べ, 奨学金のネットの私的利益率を推計すると, 現在割引率や物価上昇率がゼロとすると, プラスになっている。しかし物価上昇率がマイナスのデフレ経済下においては, この関係は大きく変わることが考えられる。今後は流動性制約の視点から高等教育進学の断念やデフレ下における返済額の実質的増加, 失業や非正規雇用の増加が考えられるため, 所得の急減による返済不能に対する対策(所得連動返還方式)や給付型奨学金制度についての検討が必要である。
We analyze an economic implication of student financial aid using Japan Household Panel Survey(JHPS/KHPS). According to our result, people with a university degree with scholarship loans are not likely to be workless and be part-time workers. They earn higher salary and hourly wage compared to people without scholarship loans. We find the amount of predicted private return in receiving scholarship loans is positive. However, under the deflation, we should consider further to change the system of scholarship loans due to increasing the amount of real repayment.
 
目次

 
キーワード
格差の親子間継承  

奨学金の効果  

奨学金の返還  

就業  

所得  

コスト・ベネフィット分析  

パネルデータ  
NDC
 
注記
論文
挿表
 
言語
日本語  

英語  
資源タイプ
text  
ジャンル
Journal Article  
著者版フラグ
publisher  
関連DOI
アクセス条件

 
最終更新日
Aug 27, 2018 09:23:09  
作成日
Jan 09, 2018 09:59:14  
所有者
mediacenter
 
更新履歴
Feb 19, 2018    著者 を変更
Feb 28, 2018    著者 を変更
Aug 27, 2018    本文,上位タイトル 月 を変更
 
インデックス
/ Public / 商学部 / 三田商学研究 / 60 (2017) / 60(3) 201708
 
関連アイテム
 

ランキング

最も多く閲覧されたアイテム
1位 出生率及び教育投... (760) 1st
2位 『うつほ物語』俊... (471)
3位 新自由主義に抗す... (388)
4位 731部隊と細菌戦 ... (352)
5位 二〇二三年度三田... (280)

最も多くダウンロードされたアイテム
1位 Predicting crypt... (2455) 1st
2位 家族主義と個人主... (1883)
3位 731部隊と細菌戦 ... (590)
4位 猫オルガンとはな... (504)
5位 新参ファンと古参... (421)

LINK

慶應義塾ホームページへ
慶應義塾大学メディアセンターデジタルコレクション
慶應義塾大学メディアセンター本部
慶應義塾研究者情報データベース