本研究の目的は小学校英語活動における「Reading・Writing」領域をデジタル教科書を活用し授業を行う場合、デジタル教科書が小学校英語の「Reading・Writing」領域の授業にもたらす効果を測定することである。デジタル教科書を製作、実際の教室授業に適用することで微視的観点でデジタル教科書を活用した授業と既存の紙の教科書を利用した授業の違いを調べられるきっかけになるこの研究はデジタル教科書の発展方向を予測しデジタル教科書の開発に役に立つと期待される。
目的を達成するために「Reading• Writing」教育は適合する日韓小学校5、6年生の英語教科書を分析し「Reading・Writing」領域を含めたデジタル教科書及びそれを活用した授業モデル(Instruction Models)をデザインした。このデジタル教科書と授業モデルを持って韓国ソウルのB小学校の5、6年生の生徒25名を対象に4回（1回30分)にわたり英語授業を実施した。
実験実施結果デジタル教科書を利用した英語「Reading＆Writing」授業の方が既存の紙の教科書を利用した授業より生徒の学習意欲が高く、文章の完成度や英語表現が豊富になったのがわかった。
今回の実験を通じて 1)指導教員の不足 2)生徒間の英語力の格差などの要因で困難を抱えていた小学校英語「Reading＆Writing」教育を可能性を提示し、デジタル教科書を実際の授業に適用した授業モデルを提案することで各教科のデジタル教科書の発展方向と開発例を提示することができた。
しかし、1)実験期間が4日で短いこと 2)平均学級学生数35名に比べ実験郡の生徒数は25名で少なかったこと 3)教室内にカメラの設置が不可能で生徒間のインタラクションを分析できなかったことが本研究の制限点で、英語能力の向上測定、生徒間のインタラクシヨンの観察・分析が今後の課題として残る。

修士学位論文. 2010年度メディアデザイン学 第121号