人口減少が顕著にありつつある中で，地方自治体では，地域の魅力をどのように創造するかということが課題となっている。その具体的な施策として地域資源を活用した地域ブランドの創造，およびそのブランディングの手段として，観光客のみならず地域内の住民にも向けたシティプロモーションが行われており，その中でもソーシャルメディアの活用が注目されている。
そこで本稿では，地域ブランドの創造に向けたシティプロモーション，具体的には，地域への共感，およびまちづくりへの参画を創造するためのソーシャルメディア上での表現方法や要素について，会津若松市のシティプロモーションを研究対象としたテキストマイニングによる分析を行った。
分析の結果，会津若松市のシティプロモーションは，多くの地域住民が可能な範囲でまちづくりへ参画できる機会となっており，鶴ヶ城などの歴史の象徴や東山温泉など一般的にも知られている観光地の他にも，地域住民でなければ知らないさまざまなテーマ・トピックを扱っていることがわかった。また，共感が獲得できるのは，会津若松市のすでに知られている歴史や観光地について扱った内容であるからで，その画像を見ることによって何かを感じて共感がもたらされている可能性が考えられる。
In this paper, we examined the city promotion for the creation of a place brand, specifically, text mining on the city promotion of Aizu-Wakamatsu city for research on expression methods and elements on social media for creating empathy with the region and participation in community development.
As a result of analysis, the city promotion of Aizu-Wakamatsu city is an opportunity for many local residents to participate in community development as much as possible. We think that the content that can gain sympathy is the content that deals with the generally known history and sightseeing spots of Aizu-Wakamatsu City.

髙橋郁夫教授退任記念号
論文