セッション２では「問題解決のための仕組み」のテーマの下に、２つの論文の報告とディスカッションが行われた。先ず、司会の大江守之が「問題解決のための仕組み」の意義を説明した。次に、スピーカーが二つの事例を報告した。一つ目は石井大一朗・藤井多希子による「大都市郊外地域におけるコミュニティ・ケアの仕組みづくり- 横浜市地域ケアプラザ地域交流事業の評価と地域構造分析を通して -」の発表であり、二つ目は伴英美子による「高齢者ケア従事者のソーシャル・サポートとメンタルヘルスに対する上司コーチング研修と面談の効果 - パイロット・スタディ -」の発表である。それに対し、コメンテーターの広井良典、土屋大洋がコメントし、発表者との間で質疑応答がなされた。次に質疑応答の内容を踏まえ大江が論点を整理した。最後にその論点を軸にコメンテーター、スピーカーがディスカッションをおこなった。本稿の最後の部分では、セッションで議論された主要な論点をまとめるとともに、今後取り組むべき課題について考察を行う。

21世紀COEプログラム「日本・アジアにおける総合政策学先導拠点」